三日間の修行慰労は居酒屋。三人で久しぶりにホッケ焼をいただく。やはり俗世間、煩悩は捨てがたい。「かるく一時間だけ」の約束が守られたかどうかは定かではない。

さて四日目、今日一日、雨降り予報。足元が悪い中、九ヶ寺のお勤めである。スタートの二八番、ここでは傘を開かずも手を合わせることが出来た。
三一番は景色、そして羊羹が名物とか。確かに色付き前の紅葉と苔庭、昔ながらの甘味はいい。気分も少しはハイになれた。
昼メシは海援隊、あの人の立像が海を見詰める桂浜。晴天であれば砂浜を進むところだが残念。
午後の部、三一番から三六番。時折、降りが激しくなり足元も濡れてきた。しかしまぁ、毎日つぎ次、これでもかと寺を巡ると個々の印象が薄れ、みんな同じに思えてくる。邪念があるせいなのだろうか?
あと一息、打ち上げは山の上、細くうねった道路の行き止まりに在った。五時前、辺りは薄暗く老眼鏡をかけても般若心経を唱えるのが辛い。
明日から当分、晴天が続くらしい。ありがたい。今夜は適量、正しい夕食としよう。