半分の行程を迎える六日目。四一番からお遍路を再開する。ここまで毎日、健康指標である平均一万歩を達成。今日も天気は上々、お大師さんと同行二人、ルンルンの足取りだ。
最難関と言われる四五番。麓のバス停に外人さんが居たので立て板に水、いや横板に餅の語学を駆使して話しかけた。フランスから五十数日かけて遍路中だとか。異国のこんな山奥、しかも一人で。大したもんだ。
♬ここは松山、二番町の店〜。四八番まで打ち終わって、今夜は道後温泉泊。五木ひろしの唄を思い出し、今夜も酒場放浪記を追った。在った!今夜は間違えないぞ。
しかし結果は、がっかり。かなりの年配の大将と女将二人で切り盛りするのだが、何せ手際が悪い。料理も飲み物もえらく待たされた。イライラ、五十分ほどで引き上げることに。憎らしいことに会計だけは速いのだ。腹の虫は収まらないがこれも修行、と自分に言い聞かせながら部屋で呑み直しだ。