何故って?そうさな、安い航空券が手に入ったこと、これが台湾に来た一番の理由だな。LCCバニラエアー、珈琲やお茶はおろか水のサービスも無い分、成田〜台北、高雄〜成田が14,000円余。安全さえ担保されれば(補償金タンマリ出るなら)4時間、狭い座席も我慢出来るってもんだ。上部写真説明▶︎①お気に入りのTシャツで、②くたびれた顔で御免なさい、③座席がちょっと狭いんだよ、④個室しかも綺麗で2,400円、⑤コンビニ食材でディナー900円、⑥sim7日間使い放題1,800円、⑦台北市内まで550円、⑧電車に充電器が装備。
自分的には★5の宿を11時チェックアウト。荷物を担いでバスターミナルへ。朝方の下見ではどの方面もワンサカ大混雑。昼頃になれば、と軽い気持ちでいたが期待は見事に外れて、相変わらず②状態だ。仕方なく30分余、行列の一員に加わりやっとこさチケットをゲット①=440円。出発まで3時間弱、昼メシで時間を稼いでから出直しだ。足底筋膜炎なる根性曲がりにカツ、下町をスタコラ進む。性根が21%改善されたところでランチタイム。近在の工事現場の人もテーブルを囲む街中のちっぽけな店、④ここに決めた。他人が喰っていた炒飯が美味そうだったので、「これを」と注文。③多少脂っこかったけれど味が濃く、具材の量もイケてた。235円也。
最短ならば特急で2時間の花蓮。スタートした4連休でバスと電車との組み合わせを強いられ、時間も倍かかった。花蓮駅に着いたのが日暮れ6時過ぎだった。①台北〜羅東間は2-1配列バスで座席も広くgoo、②羅東〜花蓮は「復興号」座席指定、③「急ぐとも・心静かに手を添えて・外に漏らすな・松茸の露」って感じのトイレ、④羅東は観光地も多いらしい。
2度目の花蓮。目的は日本宿を経営する片桐さんとの再会。宿の「軒下酒場」で夜遅くまでおだ上げたのが3年前。しかし今、健康を気遣って片桐さんは下戸を通しているとか。そしてお待ちかねの朝メシ、焼売に饅頭を各3個ずつ、味噌汁も付けた。100元で釣りある。饅頭は見た目よりも大振り、ズドンと腹に溜まる。世は満足じゃ。
5日は、片桐さんが勧めてくれた瑞穂温泉だ。宿から駅までタクシーを拾い150元。花蓮から瑞穂までは列車で1時間半程で着く。駅前はのんびり、いい感じ。宿まで1時間歩けば行けるらしいが横着、タクシーでブーっと乗り付けることとした。地球の歩き方にも掲載されている「瑞穂温泉山荘」。個室1600元の半分、トイレの匂いも懐かしい畳部屋を選んだ。
水着着用の外風呂を諦め、裸で入れる個人風呂を早速チャレンジ。1、2と数えたが3までは我慢できず、郷ひろみよろしく「あっチィチィ」の雄叫。多分、43度は下らない湯加減だろう。日帰り入浴ならばこれで200元取られる。幸い800元の宿泊代には朝食ともに入湯料も含まれているが、「2秒」はニッポン男児の恥かも知れんな。写真は村の集会所で開かれていた原住民の「市」の模様。俺と同じくノリがいいな。
貧乏人諸君。見てくれ、予想を大きく上回るこの豪華な朝メシを。盆と正月、祝言の席が同時に据えられた感じじゃねぇの。ただ残念なのは大部分、油で調理されサッパリ感に欠けることだ。そう言いつつも片っ端から箸を付ける根性は何なんだろうね。
今日の行く先も温泉地、紹介された「今崙温泉」(コンロン)と決めている。瑞穂から台東で乗り換えて3つ目、あくびが出る位にのんびりした文字通りの停車場。駅舎はそれなりだが、乗降客はチラとホラそして自分。その温泉地に事前予約した旅館の送迎車らしい。歩くと4キロらしいが、はて…。
もちろんタクシーも無く、仕方なく足底筋膜炎ジンジン痛をおして温泉案内板に従って歩き出した。街を過ぎ10分、川沿いに「富之山」なる看板が見えた。近づいてみると確かに温泉らしい。水着姿でプールに浸かっている人や、そばのテーブルで丸い駒を打っている人もいる。数えればあっちに6人、こっちに4人。受付で翻訳アプリを立ち上げて「今日泊まりたい、一人でなんぼ?」と示すと、「泊まり600、プラス温泉が200元」と向こうもGoogle翻訳で返してくれた。やはりIT先進国、Appleの部品供給地、こんな田舎でしかも結構な年齢でもスマホを操作している。
富乃山はさながら地元人御用達のヘルスセンター、加えて温泉療養施設の趣きだ。お爺ちゃんが介助を受けながらプールいや温泉に浸かりながらマッサージを受けていた。昨日みたいな熱湯風呂はゴメンだけど、ここの湯加減はいい塩梅。高齢者のエキスが溶け込んだ金崙の湯を戴くとした。
7日は三番目の名湯「四重渓温泉」を目指したが途中、年寄りの溜まり場はもうゴメンとコロリ計画変更。その先、恒春と決めた。台鉄で坊寮、そこからバスだ。目的地は城壁跡もある歴史ある地方都市、南門はその中心にある。
恒春は毎日曜、夜市が開催される、と知った。幸い宿から近い。早風呂して早速、その広場を覗いた。結構な人出、ローカル感たっぷり。こうした雰囲気は大好きなんだよね。ここでは完熟パイナップル(50元)と朝飯用に寿司弁当(100元)を入手して、渇いた喉を癒すために食堂に座った。ここはやはり台湾来て知った「生」が一番だ。

8日は、恒春バスステーションから急行バスで一気に2時間、高雄まで駆け抜けた。終着の空港から地下鉄で三多商圏駅まですぐ。そこから徒歩10分、bookingコムで予約した世紀旅館へチェックイン。部屋は窓なし狭いが機能は過不足なしのビジネスホテル、3,200円。この宿は自強夜市が目と鼻の先、六合夜市よりも庶民感が高くいい感じだ。
自強夜市界隈は朝市も活況、秋刀魚などバイキング方式、200円で6種類のおかずが手に入る。ご飯と箸、お寺と合掌文化の台湾。食う寝るところに住むところ、やはり落ち着くね。そんな時、あのケーシー高峰が亡くなったとか。ドクター姿で色物を交えた絶妙なトーク、新たな境地を拓いた漫談家。好きな芸人がまたひとり消えた。寂しいね。台湾には今度、冬に家族と来ようかと考えている。【完】
旅行期間 :2019年4月3日〜9日